八方ヶ岳

 

2005年11月23日

photo : T.Maehara


 

紅葉の季節も過ぎて、山の佇まいもすっかり晩秋の雰囲気となっていることだろう。
くじゅうや、祖母山ばかりではなく、
地元の低山の山歩きも、この季節ならではの味わいがあると思う。

 

菊鹿から八方が岳へと向かった。
空が明るくなり始めてからの出発で、
いつもよりかなりお気楽気分だ。

 

東の空が随分と明るくなってきた。
山の端で遮られ、まだ朝日は射して来ない。


八方が岳の独特の風貌と通称「蟹の爪」が見渡せる道路脇に車を停めた。

朝の静まりかえった空気を通して見る晩秋の色合い。


登山口には1番乗りだった。

今日もゆっくり、一人の山歩きだ。
三脚を抱え、被写体を探しながらの「写猟」である。

しばらくは自然林の中、沢沿いの道が続く。
朝日が射し込む前の青々とした水色が、
枯れ積もった落ち葉をいっそう寒々しいものに感じさせる。

     

うっすらと黄色く変色した葉が、かなり明るくなった空の光を受けて輝きだした。

僅かに残る紅葉を見上げたり、

岩と木が一体となってしまった様子にただびっくりしたり、

このあたりには巨大な岩が露出している。
その痩せた地面に根を張り巡らして伸びる木々の姿を眺めたり、

三脚を抱えた足どりは重くはないが、何しろのろい。
たくさんの人たちが後から後から追い越していく。

最初に入山して最後に下山するのだろう、きっと。

落ち葉で埋まったの林床を歩くのは気持ちが良い。

さくさくと鳴る音が心地よい。
たち上がる枯れた葉っぱの匂いが香しい。

秋深い山の道。

緩やかな登りの先には、まだ色を残した紅葉。

岩をシッカリと掴んで伸びる木。

横に広がった根っこの尾根に、
朝日がやっと射し込んできた。

菊池の斑蛇口からの道と出合い、
ついで山の神からの道と出会うとすぐ山頂である。

 


八方ヶ岳山頂

山頂は見晴らしの良い日溜まりとなっていた。
今日は風もなく気持ちの良い昼食時間を過ごすことが出来た。

祠の廻りに何やら色鮮やかな石があった。
何だろうとのぞき込んでみると、

子供達の願いを記した色とりどりの小石だった。

きっと願いは叶うだろう。

遠く鞍岳の手前に見えるダムは竜門ダムだろうし、

遠く山頂にレーダードームみたいに白く輝く建造物が見えるのは
福岡県最高峰の釈迦が岳に違いない。

しばらく山頂の陽気を楽しんで下山する。

帰路は山の神方面へと下った。

道脇にはナルコユリが黒い実を付けているのに出会う。

スギの植林地をひたすら下る。

結構手入れが入っていてまっすぐ伸びた姿が気持ちよい。

 上を見上げるとご覧の通り。

足下にも秋のなごりが。

水が流れて地肌がえぐれたところでは、何本もの木が倒れていた。

荒れた林道を下ると1っぽんの林道に突き当たる。右へ辿ると登山口だ。


林道に入ってすぐ、眼前に蟹の爪がひょっこり現れた。

その下を通る道。

杉林の荒れた様子が最近では、
すっかり当たり前になってしまった里山風景ではある。

矢谷橋が見えるとそこが登山口だ。

車を停めた所へと戻る途中には、まだまだモミジの紅葉も見ることができる。

 


午後、すっかり陽が昇った菊鹿の山肌には、秋のなごり色が広がっていた。

紅一点

晩秋の里山

目印の木

 


菊鹿町を車で通っていると、
こうした鎮守の社が点々とあって、
むらの様子が忍ばれて何やら懐かしい気分になる。

 


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