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うっすらと雲がかかってはいるものの山歩きにはうってつけの青空となった。
私達は鉾岳へと登ることにした。
実はもう一つこの山には目的があった。
それはササユリがあるかもしれないということ。
さらにこの山にだけあるというツチビノキに会えるかもしれないということ。
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キャンプ場手前にある駐車場に着いてみると、先客の一行が朝食を取っていた。
やはり鉾岳に上がるらしい。
話を聞いてみると昨年来たときにササユリを見たという。
さらにオオヤマレンゲもあるということだった。
私達の期待も高まってきた。
車を停めた所から森の中へ伸びる道が開いていた。
この道は林道へ抜ける近道に違いないと思った。
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その道はしばらくいくとなくなって、僅かな踏み跡を残すのみ。
しかし森を抜けると朝日に照らされた山並みが広がった。

友人は地図を見ながら林道が通っているはずの方向へと進む。
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ススタケの生い茂る林を抜け、小さな沢を渡り、
鬱蒼とした森の中へと入り込んでしまった。
何やら中年探検隊の気分となってくる。

藪こぎをしながら進むと突然、舗装された林道に出会った。
すぐ後を先ほどのグループが歩いているのが見えた。
しばらく自然林の生い茂る尾根道が続く。
右側の谷の瀬音が近づいてきた。
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雌鉾スラブ
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巨大な一枚岩の壁 九州のロッククライマーのメッカの1つ
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谷間の緑が巨大スラブの灰色と対照的だ。
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こんもりと茂った谷間の急騰が続く。
空気はひんやりとしてはいるが湿度は高い。

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最初の渡渉地点

宮崎県北部の山々は巨大な岩がむき出しになっている所が多い。
ここもちょうど行縢山のような雰囲気を持つ山だ。
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岩の斜面が濡れて光る。

今年は空梅雨でほとんど雨が降っていない。
水量が多いときはこの岩の斜面を滑るように水が流れているのではないだろうか?
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滑り台のようになった岩にも苔や植物が根を下ろしていた。
ひとしきり撮影と休息をとりさらに先へと向かう。
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大樹が林立するその隙間から雌鉾のスラブが見え隠れするが、
空を覆う雲やガスで霞んでいる。

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山ツツジだろうか、赤い花が目に飛び込んできた。

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友人がいち早くこの花に気づいてくれた。

これがこの山にしかないというツチビノキだった。
ササユリやシャクナゲのように人を引きつける花ではないのが残念。
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だんだんと高度を上げていく。

足下に白い花が落ちている。
ナツツバキのような花だが、やや小振りだ。
これがオオヤマレンゲだ。
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上の渡渉地点に着いた。
滑床の岩が露出している。水量が少ないせいだ。
展望台への道案内をしり目にあたりを見ると、
下流にはオオヤマレンゲの花が見える。
鉾岳への分かれ道付近にバイケイソウが一株。

緑色した大振りの花は不思議な雰囲気を漂わせている。
森の妖精かと思わせる花だった。
駐車場で会った方々もここで休息をとっていて、
その中の一人のご婦人がササユリのあった場所に案内してくれるという。
鉾岳のスラブを一望の下に見渡せるというビューポイントへは、
行ってもガスがかかって見えないと思われた。
私達は彼女たちに喜んでついていくことにした。
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大きく曲がった枝が面白い。
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今にも雨が降り出しそうな雲行きだ。

鉾岳の姿もガスに隠れて見ることができなくなった。
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白い花がびっしりと鈴なりについている。花の形からエゴノキのようだ。

植林してあるかのように点在するエゴノキ。
麓ではとっくに散っていると思われるこの花も今が盛りだ。
さらにベニドウダンの花はとっくに終わっていて、
登り道にはおびただしい数の花が落ちていた。
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先を行くご婦人の「あった、あった」の声。
私達は急いで駆けつけた。
がけの上に2輪、昨年も同じ場所にあったそうだ。
今年も花を咲かせてくれて、嬉しい気分になった。
花はピンク色の優しい色。
緑が濃くなった森でひときわその優美さが際立っている。

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鉾岳山頂(雄鉾)1277m

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北側の開けた岩峰の上で昼食をとった。
雲に見え隠れしている正面の山は大崩山のようだ。

眼下に広がる風景は飛行機の上から見ているような高度感がある。
ずっと下の方に登り口のキャンプ場が見えていた。
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下山し始めたとき雨が降り出した。だんだん本格的な降りとなった。
上の渡渉地点
オオヤマレンゲ

足場が悪くこれ以上近づけない。
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足下は急斜面の沢だ。

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雨に濡れて木肌が黒光りするヒメシャラ

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下の渡渉地点

タツナミソウかな?
雨に濡れてしっとりとした風情が何とも美しい。
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雨に濡れて、なんということもない木の枝が輝いてみずみずしく感じた。
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